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堺東駅長が語る「堺東駅エリアの魅力とは」~南海沿線・駅長インタビューシリーズ④~

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堺東駅長が語る「堺東駅エリアの魅力とは」~南海沿線・駅長インタビューシリーズ④~
なんかいくらし編集部
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watch 2025.7.4

こんにちは。なんかいくらし事務局です。 

駅員さんたちと一緒に、お客さまの生活やまちの風景を、朝から晩まで見守ってきた駅長さんなら、南海沿線のことを知り尽くしているはず! 

ということで始まりました「南海沿線・駅長インタビューシリーズ」

 第1弾・堺駅長、第2弾・和歌山市駅長、第3弾・なんば駅長に続きまして、 今回は、南海電鉄高野線の堺東駅の守道駅長にインタビューしました。 

堺東駅は、南海高野線の中で一番大きな駅で、堺市役所の最寄り駅で商店街も活気があり、堺市の中心的な駅となっています。
乗降人数は一日約5.5万人、会社や学校、商業施設もたくさんあるので、通勤通学からお買い物まで多くの方に利用されています。

そんな堺東駅の駅長さんは、勤続40年の大ベテラン!
人と話すことや、歴史的なことが大好きで、駅にまつわるお話や、高野線沿線のおすすめスポット、ご自身の思い出話など、とってもお話上手に語っていただきました。日々いろんな方と接している駅長さんに、コミュニケーションの秘訣!?なども教えてもらいましたよ。
ぜひご覧ください!


目次

1.堺東駅について~「4つの顔をもつ駅」~

2.駅長のお仕事について~コミュニケーションと「出前教室」~

3.堺のまちの魅力について~「ものの始まり堺」と世界遺産~

4.泉北線がはじまって~泉北線エリアの思い出~

5.高野線沿線のおすすめスポットやイベントについて

6.駅長からのメッセージ


1.堺東駅について~「4つの顔をもつ駅」~

守道駅長

〇まずは自己紹介をお願いします。

堺東駅で勤務している駅長の守道と申します。年齢はもう 58 歳。勤続 40 年になりますかね。
管理しているエリアとしては、南海高野線の浅香山駅から堺東駅を越えて、白鷺駅までの 6 駅を管理しています。

〇堺東駅の特徴について教えてください。

やはり乗降人数が多いていうのもありますけれども、改札口が4か所もあるというようなところではちょっと珍しいのかなと思います。
メインどころの西の改札、それから東改札、それから髙島屋さんの方にある北西の改札、それからマンション側の北東の改札。
4 つの出入り口があるっていうことで、「4 つの顔を持つ駅」っていうような言われ方をすることもあります。

〇堺東駅の交通アクセスについてはいかがですか。

堺東のこの駅からは、ミナミと言われますなんばまでですと急行でもう12 分の距離ですね。通勤でキタ、梅田の方まで行くとしても、相当近いかなと思います。
泉北線の和泉中央まで行くのも区間急行でしたら大体 18 分ぐらいですかね。
私も泉北線の泉ケ丘の方に住んでますんで、非常に便利かなっていう風に個人的には考えています。

〇堺東の駅前はバスも豊富ですよね。

バスはシャトルバスと言いまして、南海本線の堺駅まではピストン輸送っていうような形で本数が多く走っていますし、その他は南港のATC だったり、海遊館だったり、今でしたらそうですね、夢洲、皆さんが多く行かれている万博まで行くバスも、臨時運行してるという感じですかね。 堺市エリアを網羅して、多くのバスが走っているという、そんな環境になっています。

2.駅長のお仕事について~コミュニケーションと「出前教室」~

〇普段はどのようなお仕事をされていますか。

駅長の仕事っていうのは、とりあえず立場的には職場長ですから、現業の係員や監督者の管理っていうようなところはあるんですけれども、それ以外にも地方自治体とか官公庁の方々とのセッションを持ったりとか、本社で会議をしたりっていうのもあります。

〇駅で働いていると係員さんなどたくさんの従業員の方がいらっしゃると思いますが、どのようにコミュニケーションを図られていますか。

最近コミュニケーションていうようなことが、社会的にもよく言われますけれども、あんまり年齢関係なくみんなと喋っていこうと思ったら、とにかく声をかけるっていうことが一番だと思います。
私自身人が好きで、どっちかというといろんな人と喋るのが好きな方なので、自分の仕事が終わってから、駅前の喫茶店にコーヒーを飲みに行ったりとか、仕事終わってからお酒の好きな者とみんなでちょっと飲みに行ったりとか。
各個人が好きなこととかあるので、その相手の話とか状況に応じて自分がそこに入っていけるかなっていうようなことを、みんな 一人一人の話を聞くことを大切にしようかなと思っています。 たまには私の方が喋りすぎてしまうことも、多々ありますけれども。

〇その他にも、駅長としてお子さま向けにも活動されているとか。

変わり種のところで言えば、小学校にちょっと出かけまして、授業の一環みたいなことをすることがあります。
これがどんなことかと言いましたら、名前は「出前教室」って呼んでいるんですけども、南海電車のことよく知ってもらいたいなっていうこと、それから子どもさんが遠足とか行ったりとか、沿線の踏切を通ったりとか、そういったときのいろんなマナーを子どもさんに覚えてもらうことによって、安全に通学して、安全に電車を利用してもらいたいという目的で、やらせてもらっています。

〇お子さまの反応はいかがですか。

やはりお子さまは電車好きな子も多いですし、日頃乗ったことのある乗り物を画像で見たりすると、大きな反響がありますね。授業の中では、難しい話ばかりしていても子どもさんも飽きるので、ちょっとしたクイズみたいなのをやっています。電車の重さってどれぐらいかなっていうような質問ですね。こんなことをするともう子どもさん喜んでくれますね。

3.堺のまちの魅力について~「ものの始まり堺」と世界遺産~

〇堺東エリアの魅力について教えてください。

堺東、ここは堺のまちの東側なので堺東という駅名になっていますけれども、開業当時は「大小路」という名前の駅でした。
歴史的にこの堺というのは、皆さんがよくご存知な言葉で言うと、「ものの始まり堺」というような言い方をするんですけども、海が近かったというような当時の背景もあって、貿易業が盛んやったっていうようなところがありまして。
それの関係で文化が根強く残っているというなところがありますね。例えば、千利休で有名なお茶の文化とか、それから和菓子ですよね。それからお線香も有名ですね。
その他にもやはり伝統文化っていうので、よく言うてる刃物ですね。
やっぱり刀匠さんがまだまだ多くいらっしゃいますので、外国人の方々も堺の刃物っていうのはよく買いに来ていますね。
私の家でも、堺伝匠館でちょっと買ってきた刃物を、奥さんにプレゼントしましたけれども、研ぐのにね、「あんた研ぎなさい」っていうことで、その賄いを私がさせられているっていうこんなとこもあります。
他にで言うたら、近代やと自転車になるんですかね。企業で言えばシマノさんとかが有名です。

たくさんの文化が残っている堺は、さらに古い時代からある世界遺産の古墳もありますよね。

世界遺産っていうようなところは色々あるんですけども、文化遺産ですか、百舌鳥・古市古墳群っていうようなところで、ここから 1番近いところでは、皆さん知っている、有名な前方後円墳って言われる「仁徳天皇陵」ですね。
私らも文化遺産になってから、お客さまを連れてハイキングイベントなどで実際に行ったりしています。結構皆さん前方後円墳って漢字にして読んだら分かるんですけども、丸いところが後ろというのがあんまり理解されてなくて、字書いて見てみると「あー、そうや」っていうような感じで気づきはりますね。ハイキングなどで実際に足を運んでみると、当たり前のように見えていて分かってなかったことを発見できて、色々楽しいところがありますね。

〇ハイキングは駅長自身もよくされますか

そうですね。
私自身ハイキングが好きって言うわけではないんですけども、ちょっとした歴史が好きなので、この界隈っていうのはそういうところで言うと結構めぐるところがあるのかなと思いますね。
この近くには方違神社等もありますし、いろんな歴史的な街道とかを歩いてみて、その行程を紐解いていきながらっていうのが一番楽しいのかなっていう気はしますね。

4.泉北線がはじまって~泉北線エリアの思い出~

〇駅長は泉北線のご出身とのことで、思い出はありますか。

相当昔のように記憶していますけれども、会社入った時のことをちょっと思い出しました。就職活動で「社会人になって働くときにどこがいいかな」っていう風にいろんなこと考えてて、ふと思ったのが南海電車。「あ、南海電車ってやっぱ一番近いな」と思って。
そんなきっかけがあって、ちょっと興味湧いて会社のことを調べて入社したっていうのが実情なんですけども、泉北線にはずっと住んでいまして。でついこの間 4 月に泉北線が南海電車と経営統合するっていうような話がありまして、自分のずっと住んでいた泉北線が自分の入社した会社と一緒になるとは、当時から夢にも思いませんでしたね。

〇泉北線がはじまって、何か変化はありましたか。

私の立場でいろんなお客さまとお話しすることもございますけれども、「えー、連絡定期券安なったな。」ってお声をいただいて、そういう風にお客さまに喜んでもらえて、やっぱりお客さまとしっかりといろんな面に対して向き合うっていうことが非常に大切やなと思っています。
この制服もこの春ちょうど 4 月にリニューアル、昔で言うと空港線が開業した頃からの久しぶりのリニューアルということで、社員もちょっと心機一転、頑張っているところですね。

〇お住まいの泉ヶ丘で好きな場所はありますか。

好きな場所っていうか、泉ヶ丘は私の子どもの頃から非常に桜の多いところで、子どもの頃から親が遠くに行かなくても、「桜なんかその辺に咲いとるから花見なんかゴザ敷いて、そこでご飯食べたらええがな」っていうような形でね。家の目の前にたくさん桜があるというようなところです。
緑道とか公園も結構多いんですよね。
泉ヶ丘の近いところで言うたら有名な大蓮公園であるとか、この大蓮公園から各何々台っていうところで居住区の方に到るまでの間、地元では赤道(あかみち)って呼んでいるんですけども、泉ヶ丘緑道って言うて、木陰のところを歩いて行く道っていうのが非常に多くあるので、散策したりとか散歩したりとかいうのについては、ものすごく健康的でいいんじゃないかなという風に思います。

〇緑道はたくさんの方が歩かれていますか。

はい、そういったおすすめな場所をお客さまに知ってもらうために、駅長推薦のぶらりあるきっていうようなイベントを開催しています。
そういうようなところを歩いてくださいねっていうことで、ホームページに出したりとか駅のポスター・広告に出したりして、告知させていただくこともありますので、機会がありましたら、またお越しいただきたいなと思います。

5.高野線沿線のおすすめスポットやイベントについて

〇高野線沿線のおすすめスポットはありますか。

高野線全体で見てみますと、住吉東エリアでしたら住𠮷大社っていうのが非常に有名ですね。この辺の堺東エリアになりますと、やっぱり古墳群っていうようなことになりますし、そっから南の方へ高野線を下っていきますと、河内エリアですね。河内長野のとこですけれども、あの辺は中世の町が残るっていうようなところで、天野山金剛寺など、いろんな寺社仏閣がありまして、そこから世界遺産の高野山へと続く「高野街道」があり、街道の要所となり、その町並みの雰囲気が今も残っています。

この堺東のとなりに三国ヶ丘という名前の駅がありますけれども、摂津・河内・和泉っていう 3 つの地域のちょうど中間地点っていうことで、京都の方からであったりとか伊勢の方であったりとか、そちらから来る街道のちょうど中間地点の要所となる宿場町やったんですよね。この宿場町から、河内長野・三日市町の方に行く宿場町があって、そこから高野山まで、高野街道が続いているというような道になっています。
ハイキングっていう形で、皆さんがそういう歴史をちょっと感じながら散策していって、その途中にはいろんな名所・旧跡を見たりとか、はたまた和菓子を楽しんだりとか、それぞれにいろんなスポットを見て楽しんでもらえたらいいのかなっていう風に思います。

〇駅長さんたちもいろいろとイベントを開催されていますよね。

毎年、高野線の小原田車庫で、お子さま向けイベントを開催しています。
小原田車庫が出来たころに、構内がちょっと広いというのもありましたので、ここならできるなということで、お子さま向けのイベントを開催することになりました。電車に乗っていただいて、車両も洗濯機に入るということで、「洗車体験」って呼んでいるんですけども、電車が洗濯機に入っていく様子っていうのはなかなか見ることがないっていうようなことでね。ローラーが回っているところ、車の洗車機とかあると思うんですけども、あれの大型版と思っていただいたらいいのかなと思いますけども、そのほかにも、乗務員の体験、運転士や車掌の放送の体験とかをやってね。親御さんはじめ家族ともども喜んでいただけるイベントになっているのかなとこういう風に思います。
子どもさんがいっぱい声をかけてくれるっていうのが嬉しいですね。この制服を着ているっていうことが、駅係員さんなんだとか運転士さんなんだとかいうようなイメージを子どもさんは持っていると思うので。だからこそよく声をかけてくれるので、それにニコニコして彼らに向き合っているとか、ちゃんとできてるかなっていうことで、一番そこが気になるところですね。

6.駅長からメッセージ

〇最後に堺や泉北エリアに移住を検討されている方へメッセージをお願いします。

やはり住まいっていうのは交通の便がいいっていうのはもちろん重要ですし、その他学校とか、病院とかスーパーとかそういうのが非常に近かったりするっていうのも大事なポイントかなと思います。
お値段的にもやはりこれからのことで考えると、重要やなというとこもありますけども、堺とか泉北エリアは、比較的地価が安定してるのかなっていう風には思いますね。ですから、交通の便のええ堺の方のまちに来ていただいたり、私の住んでいる泉北エリアの方にも足を運んでいただいたりしたら、広い公園もありますし、大きな病院も近いし、スーパーもあっちこち点在していますから、生活するには非常に困らないところなのかなと思います。是非ご検討していただいたら嬉しいです。


今回は、南海高野線の堺東駅長にインタビューをしました。

堺東駅の昔の駅名や堺市の歴史・伝統文化、泉北線や高野線沿線のおすすめスポット、またご自身の思い出話などをいろいろと聞かせていただきました。
今年の4月から泉北線がはじまり、駅長ご自身でも感じられたとのことですが、沿線にお住まいの方もいろいろな想いを持ってくださっていると思います。より身近になった泉北エリアとともに、南海沿線をますます盛り上げていきたいと思います。

今後も、南海電鉄の各駅長さんにインタビューをして、“南海沿線のまちの魅力”についてご紹介していきますので、ぜひお楽しみに!!

 

駅長インタビューの様子はこちらで公開中!ぜひご覧ください。
※2025年7月時点の情報です。
人事異動により今後駅長が変わる可能性がございます。

 

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    「なんかいくらし」編集部です。 南大阪・和歌山を中心とした南海沿線のお出かけスポット、子育て情報、観光、ランチスポットなど、暮らしのお役立ち情報を発信していきます!

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